ブランディング戦略はオフィスから始まっている
作業着を着て玄関口であしらわれる造園業者からの脱却。ブランディングを行って、家の中まで入れるようにしていった。
新しいエクステリアに必要なものは基本的に日本にはない。海外に行って目利きを行う。最近はインドネシアが多い。
造園屋が住宅雑誌の表紙を飾る。庭も家の一部と考える。
デザインは東京や大阪など都市部から流れてくるのをまつのではんく自らとりにいく。
GREEN TANK
7箇所の自社農場を持つ。森を持っている。
温かい場所、寒い場所ごとに農場を持っている。場所に合わせて出荷する。
展示場なし。6~7億の売上。現在は12億ほど。
BtoB 70%, BtoC30%
自社オフィス
オフィスを開放的でかっこよくしている。
通行人が尋ねてくることもある。オフィスの段階からブランド戦略がはじまっている。
石材やオブジェなど海外と直接取引している。海外の高級ホテルと契約してる業者と直接契約してる。
証明の当て方、ガラス越しに見た状態をデザインする。
デザインするものは全て。証明のデザイン。室内のデザイン。
国内でなんとかしようとするのではなく、海外に出向いて商談を取り付けてくることが他社が真似できない大きなメリットになる。
デザインするのは環境。家だけだととても殺風景。そこをデザイン性を持って「お化粧していく」。
家だけの外観だとこれ。工務店に任せただけの状態だとダサい。。(ファサードデザイン)
「小さな森の美術館」というコンセプトでデザインした結果↓
これを2週間でデザインした。
昼だけじゃなくて夜の姿もデザイン。光の提案と夜の空間づくり。
家に帰ってきた時に、帰ってきてよかったと思える空間作り。
カーポートのデザインは、車をとめて休憩できること。
サッシなど、素材を選ぶことで安価にできる。
5層重ねの鉄格子。影をデザインする。和でも洋でもないデザイン。
幾何学的にしたり、しきつめたりしないことでデザインを活かす。
最初は駐車場にブロックを敷き詰めて欲しいとあったが、敷き詰めてしまうと駐車場が家よりも主張してしまうため、途中でやめている。
どうしたら家の門が中心にくるか。
家の中もデザイン。天井にゆらぎをもたせるなどを考える。
デザインの考え方
生の家をみたときにどう感じるかを大切にする。
正面のデザインは比較的キレイ。この水平面を強調するようにする。(写真を曇りの日にとっているのもポイント)
角から見た状態が汚い(美しくない)。すぐ前に小学生が通る歩道がある。
現場でスケッチをとってデザインを考えていく。
水平ラインを強調して、汚い部分が目立たないようにデザインする。
土地柄で台風が来るので、十分な強度をもたせるよう裏側で工夫。
見せたくない壁やバルコニーがどうしたら見えにくくなるか。目線をずらすにはどうすればいいかを考える。
すべてを水平にするのではなく、入り口やバルコニーなど高さをずらす。
どのくらいの長さにするとキレイに見えるかをデザインする。
バルコニーなど、かなり重くなるので、コンクリートを増打ちするなど対策が必要。
すべて水平にすればいいわけではない。高さを変えたりして美しく見えるようにしている。
一部にカーボンを使って先進的にする。
3~4mしかないアプローチをいかに奥行き感のある演出をするか。
差し色を入れる。アルミだけでなく、真鍮やスリットを入れる。
夜の光もデザインする。スリットを入れる。アルミは厚すぎるので使っていない。
玄関を出る時にどれだけ長さがあるとキレイかというのを計算している。
外から見てもキレイ。内側からも中にみえない。
上側は高さ、奥行きを変えている。
優しい光を使う。なるべく小さいものを好んでつかっている。20~40W。など。強い光は100Wぐらい。
照らしすぎない、品のある照明。
日没時間は場所によっても違う、北に行けば日が沈むのは早くなる。
柵のはただの鉄ではなく3層構造にしている。
スリットや組み合わせを考える。
草も引き締まって見せたいばあいはモスグリーンの濃い色。垂直な伸びを表したいばあいはそれに適した草を選ぶ。
コンクリートで壁をつくるのではなく緑を置く。緑に視線が集まるようにして見てほしくないところに目線がいかないようにする。
フットライトでファサードをデザインする
庭がほとんどない場所。使っているのはフットライト、アッパーライトの2つ。
庭の幅がほとんどない場所も、緑とフットライト、アッパーライトでキレイにできる。
常緑種と落葉樹で光の当て方も違う。
常緑種は濃くなる。落葉樹はライトグリーンで軽い色になる。
平屋の前に高い木をおくことで平屋の欠点である高さを補う。
木の高さは7mあるが、使っているらいとは80Wのもの。これで十分。
段差をデザインしてキレイにする。
入り口の段階から奥がどう見えるかを考える。
ライトを2~3m間隔で設置していく。等間隔ではなくデザインしていく。
お客さんの要望をヒアリング
庭の手入れは得意じゃないが和も嫌いじゃない。という情報をヒアリングして、要望を反映していく。
自分のやりたいことをそのままやるのではない。自分が美と思うことを実現するのではなく、お客さんが美しいと満足することを実現する。
樹種は絞ったほうがいいか?
がっつり作る場合は30~40種類入れる。草も同じぐらい入れる。どこに何を置きたいか、どう見せたいかを重視する。
今の人気の樹種は造木系。
完成の磨き方
いい空間の場所にいっていいものを見る。
空間を体験して、何がよかったを言語化していく。
これはキレイ。これはダメというものがたくさんある。日常の中から目利きをしていく。
何cmぐらいがキレイか、何cmだと汚いかを見ていく。
雨風に晒されるスペースに家具を置く場合のメンテの説明
クッション材は野外使用OKなものを使う。グランピングでも同じ。
紫外線でやられるものもある。それは最初に説明しておく。
コスパ重視ならインドネシア製だと寿命は短い。ドイツ製は高いが長持ちする。
思ったこと
かなりのラグジュアリー向け。ゴージャスすぎてあまり好きじゃない。。
自然を生かした美しさを実現したい。
ガーデニングはガーデニング単体ではなく家をお化粧するもの。エントランスはとても重要。
コンクリートの打ちっぱなしも、緑と光でキレイになる。昼間のファサードと夜のファサードづくり。
夜の光のデザインも重要。1日のうちで夕暮れから始まって夜の時間というのは割と長い。
キチンそ揃っているよりも、高さや長さがずれているものがおしゃれに見える。
これからは機能性だけではなく、見た目のおしゃれさや完成に訴える物が重宝されていく。PCやネットがでてきたことで、ものが少なくなる時代にきている。
ものをたくさん持っているよりも、ものは少なくシンプルな方がイケてるという認識が広まっている。今の時代は環境をキレイに見せことはおしゃれ。
思考や技術が変わっていくように、デザインやエクステリア(庭)のあり方も変わっていく。所詮庭だと思っていたけど、庭も掘り下げていくと奥深いし、ポテンシャルはとても大きそう。
どれだけいいものを見て可視化・言語化・数値化し、スキルや素材や製造工程に関する知識をつけていくことが重要。
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