最近、ご近所さんに借りた佐々木正美先生の本を読んでいる。自分が育ってきた環境とあまりにも違うことが書いてあるので驚きの連続。正直、戸惑うことも多い。
でも、読めば読むほどほんとうにそうだなぁと思う。自分が今できていないこと、自分の価値観を理解すること、他人の価値観を理解すること、妻の価値観を受け入れること。
子供が自分自身はありのままでいいんだ、と思えるようになるには、まず自分がありのままでいいんだと思える必要がある。そして、妻がありのままでいいんだと思える必要がある。
そういう環境の中で育った子供は、自然と「私はありのままでいいんだ」と思えるようになる。
人には欠点がある。人はみんな未熟。そして、未熟なまま死んでいく。弱点があって当たり前。欠点があって当たり前。
「お父さんにはこういう欠点があるけど、それでも、こういうことは得意でできるんだよ」「欠点がいつか努力して治ったらいいね。でも治らなくてもいいね」と言えること。
誰かと比較して、自分の欠点や弱点に目を向けて、それを克服しようとする。そして、1番になることで、誰かに勝つことでそれを証明しようとする。
勝って喜び、1番になって喜び、そいう喜びの多い人生がいいのだと思っていた。負けても今が楽しければいいと言っているのは弱者で、成長がなくて、諦めている負けた人だと思っていた。
でも、今はそうではないと思う。
試合で1回戦で負けたとしても、とにかく楽しかったと思える人。歌がヘタでも、音楽がとても楽しいと思える人、そういう人は、一番最後に死ぬ時に自分の人生を振り返ったとき、楽しいがいっぱいある。死ぬ時もきっと楽しかったと思うだろう。
でも、勝つことでしか喜ぶことができなかったらどうだろうか?人はいずれ老いる。筋肉も減る、体力も減る、記憶力も減る、認知能力も減る、ずっと勝ち続けることができないことは明白。
若い時にどんなに勝ち続けたとしても、その後に待っているのは、他人との競争や自分の体の衰えに負ける日々。その状態を心から楽しいと言えるだろうか?心から喜べるだろうか?きっと無理だろう。
最後の最後死ぬ時に待ち受けるのは、「昔は~」「俺が若かった頃は~」「あの頃はよかった」そんな思いと言葉ばかりになるだろう。
人生を楽しみ喜びで埋め尽くすこと、心から楽しい人生だと思えることが勝利だとしたら、それは1番になった人でも勝ち続けた人でもない。
勝っても負けても、ビリだったとしても「今、自分がやっていることが楽しい」と思える人。それが人生の勝者だと思う。
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